2019年12月15日

乗車券購入は1を

いったい何のことだろうと不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これは駅の券売機の視覚障害者向けの音声案内メッセージの冒頭部分です。 僕たち視覚障害者は、テンキーのついた券売機を操作することで、切符を買ったりICカードにチャージしたりすることができます。 テンキーとは、券売機のお金を入れるあたりについている1から0までの数字と、アスタリスク、シャープで構成されるキーパッドのことで、多くの路線の駅の券売機についているようです (と思っていたのですが、最近では僕の周辺でもテンキーのない券売機が増えているようで、駅で並んだ列の先の券売機についてなくて唖然としたことがありました)。

去る12月10日、五反田にあるFreee株式会社で年忘れアクセシビリティーLT&雑談ナイト! アクセシビリティーの話題で忘年会シーズンを始めよう!!というイベントが開催され、僕はその中のライトニングトークで、僕が考える未来の券売機の話しをしました。テンキーがついた券売機をもっと多機能にすることはできないかと、夜も眠れず昼寝して、ご飯も喉を通らずパンを食べて考えたアイデアを、10分間のお時間をいただいてしゃべって参りました。

今回は、当日会場で聞いていただいた音声ファイルを公開したいと思います。クリスマスディナーや忘年会の帰りに、ふと駅で切符を買ったりチャージしたりするときに、思い出してくすっと笑っていただけましたら大変うれしいです。

現在の券売機のテンキー操作でできること

ライトニングトークの冒頭に紹介したのは現在の券売機のテンキー操作でできることです。 キー操作で切符が買える様子のデモ音声を聞いていただきました。

テンキー操作で発券するときは、目的地までの運賃をあらかじめ何らかの方法で把握しておく必要があることを、懇親会の中で関連のご質問をいただいた時に思い出しました。 そしてご質問くださった方には、目的地までの運賃がわからないとき、例えば僕は最低料金の切符を購入して現地で精算するような方法で電車を利用していることをお伝えしました。

切符の種類と枚数を指定できる例

先の例では大人向けの130円の切符を購入したのですが、枚数や切符の種類(大人向けの切符なのか子供向けの切符なのか)を指定できないことにお気づきいただけたでしょうか?

そこで、2番目に紹介した音声では切符の種類と枚数を指定して購入できる未来の券売機のデモを聞いていただきました。

もちろん、現在の券売機にはまだこの機能拡張は実装されていない(と思う)ので、あくまでも僕が「こんなこともできたらいいな!」と思ったという話しです。

テンキーで定期券は買えないの?

テンキーを使って定期券を買うこと、実は僕も難しいのではないかと考えていました。 出発駅や目的駅をどうやって指定すればよいのか、なかなかアイデアが浮かばなかったからです。

そんなおり、通勤中の電車の中で気になる音声が聞こえてきました。

皆さんは最近、日本語のアナウンスの後に英語のアナウンスが入ることにお気づきでしょうか? この英語音声、次の駅名の後に駅の番号が追加されています。例えば、京王永山駅の場合はKO40という番号です。

おそらく海外からいらした方が、聞き取りにくい日本語の駅名を聞くよりも番号で駅名を聞いた方が、自分が降りるべき駅かどうかが判断しやすいという理由ではないかと僕は思っているのですが、この個々の駅に着けられた番号が活用できるのではないかと考えました。

例えば、京王永山駅(40)から新宿(01)までの定期券を買う場合、テンキーでもその番号を入力することで場所が指定できるようになるわけです。

そんなことを考えながら作ったのがテンキー操作で定期券を買うです。

もしかしたら、京王線から山手線に乗り入れるような路線をまたぐときにはどうするんだと疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。 聞いていただいたデモはシンプルな例ですが、拡張すればおそらくそんな定期券にも対応できるようになるのではないかと僕は思っています。

座席指定券はテンキーで買えないの?

僕は、座席指定券を買うことだって難しくはないと思います。 イベント当日は、僕の持ち時間が少しオーバーしてしまったのですが、最後にテンキー操作で座席指定券を買う様子のデモを聞いていただきました。

このデモの特徴は、並んでいる座席の行と列を、テンキーの2、4、6、8のキーをパソコンの矢印キーに見立てて移動し、座りたい座席のところで5を押して選択するという流れで座席を決定するというもの。

例えば、7Cという座席を指定する場合、まず2のキーを何度か押して7行目に移動し、6を2度押してCという座席に移動するという感じです。 すでに予約済みの座席は「ピ」というビープ音で表せば、この座席は指定できないと言うこともちゃんと表現できると思います。

このように、現在はあまり複雑なことができない券売機のテンキー操作ですが、機能拡張することで可能性が広がるのではないでしょうか?

後は、機能拡張にどれくらいお金がかかるのか、そんな機能を追加してもどれくらいの人が使ってくれるのかなど、これからいろいろ検討していきたいなと思っているところです。 もしかしたらテンキーを使わなくても、券売機のタッチパネルそのものをスマートホンのタッチパネルのようにアクセシブルにする方法もあるかもしれませんね。

夢が現実になりますように…。

posted by Debugon at 19:36| Comment(0) | 支援技術
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